2018年12月21日号

中国人民元が乱高下している。主因として、米中首脳会談による米中貿易戦争の休戦宣言、休戦合意後の市場の楽観論の後退が挙げられ、これに中国ハイテク企業幹部逮捕が拍車をかけたこと、さらに米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策見通しが指摘されている。このため来年も対ドルで6.5元から7.5元の範囲で変動するとの見方が報じられている。

台湾が米中の狭間にあって貿易戦争の直接的な被害を受ける罠にはまっているとメディアが伝える。台湾としても関係業界、企業、政府がそれぞれのレベルで対策を考えているが、米中貿易戦争が長引くと予想されるなか、中国からの生産移転を含む抜本策に迫られている。

韓国では、就任して1年半になる文大統領が依然として経済の民主化を口にしているものの、財閥に対する怒りは消え失せたようだとメディアから批判されている。強力な財閥に挑戦するよりも彼らの国際競争力の強化を語り始めたとメデイアは伝え、こうした変化を引き起こした要因として、高齢化、縮小する労働力、中国との苛烈な競争を挙げ、さらに文大統領が北朝鮮政策を推進するに当たり財閥企業が鍵となってきたためだと指摘する。

北朝鮮の体制保障問題に関連して、韓国の文大統領がアルゼンチンでの20カ国・地域(G20)首脳会議に出席したトランプ大統領と会談した際、トランプ大統領から北朝鮮の金委員長あてのメッセージを託されたと語り、その内容は、シンガポールでの首脳会談で合意した事項の未実行分を金委員長と共に完全に履行し、金委員長に望むものを手に入れるようにしたいと希望しているというものだったとメデイアが報じる。停滞する非核化問題を前進させ、来年初に計画されている2回目の首脳会談を睨んだ動きとみられる。

東南アジア関連では、インドネシアで健全過ぎる銀行が問題となっている。債務が過小だと銀行は正常な業務を実行できなくなり、預金者も借入人も株主も不幸だと指摘されている。インドネシアの長く伸びた列島が資金調達市場の発展を妨げており、そのため銀行の海外市場からの借り入れを容易にする施策が政府に求められている。メディアはフィンテック企業の台頭によって、銀行の効率化が進み、借り手や預金者、株主にとって利益をもたらすと予想している。

インドが合併・買収案件(M&A)額で中国を上回り、2000年から続く流れに異変が起きている。背景として、中国を上回る経済成長や都市化の進行、家族構成の変化が挙げられている。ただし対印M&Aの障壁として株価の上昇による参入コストの高騰や地場企業との競争激化が指摘されている。