2019年4月19日号

中国は「中所得国の罠」にはまらず、現体制を維持しつつ高所得国の仲間入りを果たせるだろうかとメディアが論じる。結論を出すのは不可能だが、中国が一党支配を維持しながら高所得国となれば、世界に多方面で甚大な影響を及ぼすと指摘。実現を困難にする要因と実現を可能とする要因を詳細に分析している。

台湾では、来年1月に総統選が予定されており、与党民主進歩党の総統候補を決める党内予備選に蔡英文総統と頼清徳前行政院長(首相に相当)が共に届け出たことから、両候補が真っ向から激突する見通しとなった。メディアは、このため蔡総統の再選が危うくなったと述べ、また頼氏が蔡総統以上に独立指向が強いとされているため、中国を刺激しそうだと論評する。

韓国では通貨のウォンが今年に入り対米ドルで2.5%下落するなど低迷し、アジア通貨の中で最悪のパフォーマンスを示した。原因として、韓国経済をけん引する輸出の減少、海外投資家による配当金の償還や韓国債券の売却に伴うドル需要の増加、大型ソブリン・ファンドによる韓国債券の指標からの除去などが指摘されている。

北朝鮮では、こう着状態に陥っている米朝関係について金正恩朝鮮労働党委員長が最高人民会議での演説で、トランプ大統領との3回目の首脳会議について応じる用意があると表明した。ただし金委員長は、事態打開の期限を年末までと区切り、首脳会談に固執するわけではないと述べ、しかも米国側の譲歩を前提とし、かつ「前回ほどの好機はないだろう」とコメントするなど、内容は否定的なトーンが強い。その意味で予断を許さない発言として受け止められるが、3回目の米朝首脳会談に向けて事態が動き出したことは間違いないとみられる。

東南アジア関係では、フィリピンで経済を牽引する外国直接投資(FDI)の流入が鈍化し、経済への悪影響が懸念されている。FDI伸び悩みの主因としては、インフレ面の隘路や朝令暮改の政策、外資の保有比率規制、経済成長の減速などが挙げられているが、それに内容が不透明な政府の税制改革案が加わったと報じられている。

インド準備銀行(中央銀行)が今年2回目となる政策金利の引き下げを実施した。メディアは、当局は2回連続の利下げで今月に行われる選挙に先立って信用拡大を刺激しようとしていると報じる。準備銀行は、新総裁の下でこれまでの引き締め政策から緩和政策へと大きく転換した。ラグラムラジャン氏とその後のパテル前総裁はいずれもタカ派の政策をとってモディ政権と対立し、更迭されており、新総裁の下での政策転換は選挙を意識した政治的動機が感じられると指摘。インフレ再発も懸念されている。